個人的に、今年は映画館に足を運ぶ機会が多かった。
映画館という空間が落ち着くのかもしれません。加えて、やはり大画面ということで物語に没頭できます。
それで、「室井慎次」の後編を観て、「今年のムビ活(映画館で映画を観る活動)は終わりかな」と思っていました。のですが…。
WOWOW版より映画版のほうが面白かったことがない
11月30日より、「正体」という作品が公開されました。
原作者は染井為人さん。他の映画を観に行った際に予告映像が流れていました。
ただ、当初は「観ない」と決めていました。いや、「意地でも観るもんか」に近かったかもしれません。
この作品、WOWOWでも「連続ドラマW 正体」として実写化されています。
私的にWOWOW版「正体」は、まごうことなき神ドラマです。
これまでにも同じ小説が、WOWOWと映画の両方で実写化されたケースがありました。
「シャイロックの子供たち」「アキラとあきら」「空飛ぶタイヤ」です。
そして、あくまで個人的にですが、WOWOW版より映画版のほうが面白かったことがありません。
たしかに「長さ」の違いはあるでしょう。ドラマよりも映画のほうが短時間にまとめる必要があります。しかし、それでもWOWOWのほうが良質だと個人的に思っています。
きっと映画「正体」もこのパターンなのかなと。ドラマ版が好きなだけに「どうせ劇場版なんて…」と勝手に決めつけていました。
きっかけは出張鍼灸施術
それなのに、結果的に映画館で「正体」を観ることになるのでした。
それもきっかけは、出張鍼灸施術という。
とある日に、都内に住むご夫婦の家に出張鍼灸施術に行きました。その日は奥様の軽いぎっくり腰の治療、そしてご主人の慢性的な腰痛を治療しました。
その際に、たまたまリビングのテレビが付いていて、映画「正体」の番宣が流れていたんです。
鍼を打ちながら、若干チラ見。あれ?ちょっと興味が出てきたかも。
治療後、帰路の途中で考えました。
「面白いかどうか、実際確かめれば良いんでないか」
そう思うと、無性に観たくなってきて。いてもたってもいられず、その日の夜に映画館へ足を運ぶことに。
急遽、今年最後のムビ活が決まりました。
【結果】素晴らしすぎた!
最初のうちは格闘技のジャッジみたく、ドラマ版と比較しながら場面ごと判定をつけるように観ていました。
ですが、途中からドラマとの比較とかどうでも良くなりました。
映画「正体」は本当に素晴らしい作品でした!
物語に没頭し、あっという間に映画は終了。そして映画館を出たあとも余韻が残っていました。
案の定、映画は初登場1位で高評価続出らしい。2回目を観る人も多いのだとか。
「そりゃそうだよな」って感じです。
昨年末の「ゴジラ」といい、年末に公開される映画にはなにかあるのかもしれません。
鏑木を信じる人達が集まるシーン
物語で描かれるのは、殺人犯となった鏑木の逃走劇です。
ある殺人事件の犯人として死刑を求刑された鏑木が、決死の脱獄を図り、変装しながら日本各地を逃亡します。
鏑木と接した人間はみな、「鏑木はいい人です」と口を揃えるのでした。
そして物語の終盤近くの、鏑木と接した・助けられた人達が集まるシーンが凄く良いんです。
「人が人を裁く以上、間違いだって起こる」鏑木の無実を信じ、行動を起こします。
【教訓】決めつけは良くない!
映画が素晴らしかったのはもちろんなのですが、あらためて「決めつけは良くない」と気付かされました。奇しくも物語のテーマに近いです(笑)
最初から決めつけたり思い込んだりしていては、大事なものを見失う可能性があります。
自分が予想できることなんて、たかが知れていますし。予告編を観ただけで映画が面白いかそうでないかはわかりません。
(わかる映画もありますが)
まずは可能な限り、積極的に行動してみることが大事なのではと思いました。
それにしても、今年映画館で観た作品はどれも面白かったです。
個人的には「おいハンサム!!」が暫定1位でしたが、最後に「正体」が1位になりました。
来年も楽しみです!