先日、「東京駅」近くに足を運びました。
東京駅を訪れたのはいつぶりだろう?思い出せないくらい前に来て以来かな。
予定よりだいぶ早く着いたので、とりあえず「丸の内オアゾ」内の書店へ。このあたりで時間潰すとなると、ここしか思いつかない。
面白そうな本に目を通し、満足満足!さぁそろそろ帰ろうかな。
…じゃない!今日の目的は「絶対悲観主義:普通の人向けの仕事哲学」だった。
経営学者・楠木建先生
楠木建先生は、「競争戦略」分野の経営学者。
一橋ビジネススクール教授を経て、現在は特任教授をされています。
大ヒット作「ストーリーとしての競争戦略」をはじめ、「逆タイムマシン経営論」「好きなようにしてください」「すべては「好き嫌い」から始まる」など、数多くの書籍を執筆されました。
そして、2年ほど前に出版されたのが「絶対悲観主義」です。

そこで今回、一般の方向けに「絶対悲観主義」について考えるセミナーが開催されることになったのでした。
私は、有り体に言って楠木建先生のファンで、「この人みたいになりたい!」という目標です。
提唱している倫理などはもちろんなのですが、「生き方」「考え方」において、激しく同意できる箇所があまりにも多いです。
現在、一番生で話を聞いてみたい人。今回のセミナーが開催されると聞き、ワクワクしながら申し込みました。
「WASEDA NEO」に到着!その前に「日本橋麒麟像」を見る
東京駅から、日本橋にある「WASEDA NEO」に到着。
ん?日本橋?ということは「麒麟像」があるのでは?
ちょうど少し前に、映画「麒麟の翼」を久しぶりに視聴しまして、なんだかタイムリー。
開場時間まで少し時間があるので、足を運んでみました。

これが「麒麟像」か。ということは、江戸橋の地下道までは負傷した状態で7分ほどかかるのか。(「麒麟の翼」より)
頭の中で、JUJU「sigh」が流れてきます。(「麒麟の翼」の主題歌)
それにしても、「麒麟の翼」は本当に素晴らしすぎる映画です!
それはそうと、そろそろ時間なので戻ります。
麒麟像とWASEDA NEOの往復運動。
超満員!楠木先生が登場しセミナースタート
5階に上がり会場へ。案内が出ています。

受付を済ませ、会場に入ると超満員!
席あるかな…?もうちょっと早く入れば良かった(麒麟像行かなきゃ良かったw)
でも、結果的に観やすい席が見つかったので、行って来いでチャラ。
そして、楠木建先生登場!
噂には聞いていましたが、背が高いです。そして迫力があります。
時間になったのでセミナーが始まります。
楠木建先生の仕事への構え「絶対悲観主義」
「絶対悲観主義」とは、楠木先生の仕事に対する「構え」の話です。
要するに、「感情のつまみを思い切り「悲観」に振っておく」ということ。
こと仕事においては、それぞれの人がそれなりの利害を抱えて動いています。
そして顧客は決してコントロールできませんし、通常ビジネスには「競合」がいるもの。
そんな中で、上手くいくほうが実は不自然なことではないか。
物事には「事前の期待」と「事後の結果」が存在します。「事後の結果」は自分だけではどうしようもできないが、「事前の期待」ならコントロールできます。
「ただの1つも、上手くいくことなんて絶対にない」という気持ちで仕事に取り組めば、失敗することは挫折でも逆境でもなんでもなく「平常運転」です。
逆に上手くいけば嬉しいですし、自身の得意分野が見つかるきっかけにもなります。
これは、根底で実は上手くいかなきゃいけないと思っている「悲観主義」「楽観主義」とは全く異なります。
まさに「芸」!楠木節全開!
まずは「良し悪しと好き嫌い」の話から入ります。
そして、競争戦略の要点である「SPとOE」の話に移ります。「違いには違いがある」という話です。
そこから、「スキルとセンス」の話に移り、そのあとに「絶対悲観主義」についての解説になりました。
所々、会場が爆笑に包まれます。
楠木先生はご自身の仕事を「芸」というメタファーで捉えているそうですが、なるほど、まさに「芸」そのものだなと実感しました。
「楠木節」というのでしょうか、本や動画で目にしていた「物事の核心を捉えた言葉」の数々を、生で聞けて感激です。
「ようするに、こういうことだよね」という概念化された言葉に唸らされました。
セミナーで得られる新しい情報や知識も貴重ですが、「あの定番の話を生で聞きたい」っていう太い願望あるよね。
つまり、「ライブ」に近いんじゃないかと。
満足でした!足を運んで良かった
あっという間に時間が過ぎ、セミナーは終了になりました。
大満足でした!足を運んで良かったです。
個人的に、楠木先生自身が、競争戦略の基本である「トレードオフ」を地でいっていると思います。
「何をするか」の前に「何をしないか」を明確にしながら、自身の得意・不得意を言語化した末に辿り着いた「絶対悲観主義」。
ぜひ、参考にしていきたいと思いました。
上手くいかなくても「そうは問屋がおろさねぇな」と渋い顔で言える段階までレベルアップしたいです。
そして帰り。
5階から1階まで降りる必要があるのですが、エスカーレーターか階段で降りようとエレベーターをスルーして向かったのですが、エスカレーターが営業終了していました。
そして階段も見当たらない。
仕方なくエレベーター乗り場に向かったら、飲食店から出てきた団体さんとバッティング。
かなり待つことになりました……。
「俺は大きな勘違いをしていたのかもしれない」(「麒麟の翼」より)