【別れの春】進学で道場を離れるT君の壮行会スパー

指導・クラス担当

春は出会いの季節ですが、別れの季節でもあります。

先日、進学のために3月いっぱいで道場を離れるT君を力強く送り出すために、壮行会という意味合いの寝技スパーを行いました。

その様子と、T君の思い出を綴ろうかなと思います。

藤澤クラスの伝統行事?主役が元立ちで延々と寝技スパー

過去何度か、こういった形の壮行会を春に行っていまして。

新しい環境でこれから頑張る練習仲間に対し、できることはないかなと考えたのがきっかけ。
(一応)空手ですので、「10人組手」なんていう選択肢もあるのですが、翌日に響いてもちょっとあれなんでね。
(そして何より、私がフルコンルール大の苦手っていう…)

その後の予定にも響かない、かつ全て出し切れるのはやっぱり「寝技」だということで、道場を離れるイベントの主役が元立ちになって、他の道場生が延々とぶつかっていきます。

もちろんアザなどはできませんが、これが中々のしんどさなのでしてね。
普段の練習で30分スパーとかしますが、相手がピンピンで準備万端だと疲労度は全く違います。

途中からバテてピンチに陥るなかで、今まで練習してきた技術の棚卸しができればなと。

今回の主役・T君の壮行会寝技スパーは、月曜MMAクラスの2部目で行いました。

スタートから激しい攻防の連続!

スタートから、激しい攻防の連続でした。

先輩道場生が、容赦なく腕へのサブミッション。
T君は必死に防ぎ、食らいついていきます。

全力でぶつかり、極めてあげるのが練習仲間なりの激励です。
待機の練習仲間が、T君を応援します。

道場の熱がどんどん上がっていくことに。
T君としては、全員から1本ずつ取りたいところ。

今まで練習した技術で、果敢に一本を狙っていきます。
毎週練習した日々を思い出さずにはいられません。

【回想】入門当時、格闘技とは全く無縁だったT君

高校の部活で武道に触れていたり、他のスポーツの経験があるならいざ知らず、いきなり格闘技の環境に入るのはそれなりに勇気がいることなのかもしれません。

入門当初、T君は格闘技とは全く無関係でした。
おそらく、他のスポーツもほとんどやっていなかったのでは。

T君の入門時の様子が、印象に残っているんです。

道場あるある?見学者がいる日に限って練習参加者が少ない

T君が初めて道場に来て見学したのも、月曜MMAクラスでした。

たまたま保護者の方もいらしていて、練習を見ていくとなったんです。
まぁ、これ格闘技道場あるあるなんだと思うんですけど、「見学者がいる日に限って、参加者が少ない」っていうね(笑)

別に盛るわけじゃないですけど、少しでもワイワイやってるところを見て欲しいみたいな。
Tくんが見学に来た日も、まさにそんなタイミングだったんです。

私と、ヘビー級の道場生の2人。
「こんな日に限って…」私は思ったものです。

保護者の方とT君の目の前で、淡々とグラウンド(寝技)スパーを行ったのでした。
UWFじゃないんだから(笑)

T君たちが帰った後、「おそらく入会してくれないだろうな」と思いました。
でも翌週、入会することになったんです。
人って、何が響くかは分からないものですね。

毎回課題を持って練習に取り組むT君

当初はまだ身体の線が細かったのもあり、フィジカルで圧倒される場面が多くありました。

それでも毎週練習に参加し、着実に上達していきました。
毎回、しっかり課題やテーマを持って練習に取り組んでいたのが印象的でしたよ。
若さもあるのでしょう、身体つきもどんどん変わっていきました。

「人間、続けていれば必ず上達する」

そのことを、T君から教わった気がするんですよね。

全力でぶつかる私

話を壮行会スパーに戻したいと思います。

私も全力でぶつかっていきます。

腕十字、三角絞め、色々回想しながら仕掛けたなぁ。

T君が入会してから1年半ほどなのですが、なんかもっと長くいたような気がします。
それだけ、すっかり定着していたということでしょう。

T君、渾身の腕ひしぎ十字固め!

Tくんもしっかり食らいつき、マウントポジションから渾身の腕ひしぎ十字固めを仕掛けます。

技のスピード、クラッチの切り方、素晴らしかったです!

格闘技未経験者でも、継続すればしっかり強くなれるんですね。
練習では下から三角絞めのイメージでしたが、上から十字が得意だったのかと。
ここに来て、新たな発見もあったような。

しっかり燃え尽き、壮行会は終了

何ラウンドやったんだろう。
最後しっかり燃え尽き、壮行会は終わりました。

力強くT君を送り出せたかなと思います!
清々しいというか、良い空気でした。

T君は進学後も、格闘技を続けてくれるそうです。
ぜひこれから更に技術に磨きをかけてほしいです。

格闘技は素晴らしいコミュニケーション。
私も引き続き、技術を磨いていきます。

ではまた!